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吃音があることは仕事でどんなアドバンテージがあるのか

  1. プラス思考
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吃音を抱えていると仕事の至る所に困難な場面があります。例えば発表や電話対応、会議で発言することは誰にでも難しいものですが、吃音があると更に難しいものになります。


しかし職場での多くの会話は紋切り型で表面的なものも多く、私たちの非流暢な話し方は話し手に正直でオープンなコミュニケーションを促すこともあります。


今回は2021年5月26日に開催された米吃音支援団体National Stuttering Associationによるオンラインセミナー「吃音:職場でのアドバンテージ」について紹介してきます。

記者:奥村 安莉沙


2021年6月21日に同テーマで収録された動画

司会:パメラ・メルツ(National Stuttering Association(以下、NSA)職員、当事者)
ゲスト:キャサリン・モロニー(エンジニア、当事者) 

25年間企業の第一線で活躍する吃音当事者が語る
仕事場でのアドバンテージ

カリフォルニアの企業でサイエンスエンジニアとして25年間働き続けているキャサリン・モロニーさん。
時折言葉に詰まりながらも明るく朗らかな様子で、当事者であるキャサリンさん自身が経験してきた仕事でのアドバンテージをお話されました。

「吃音があることで人との壁を簡単に打ち破れるのです。」


吃音を隠さずオープンにすることは話し相手にも正直になることを促すことができると語るキャサリンさん。彼女が初めて話す人と早く打ち解けることができるのは、お互いに正直に話すことができるおかげだと語っていました。


キャサリンさんは2、3秒の時間をかけて1つの単語を発していきます。彼女はそんな自分の吃音を「嫌な人をフィルターできるもの」と表現しました。つまり、吃音のおかげで忍耐強くない人や優しくない人を避けられるということです。

今回のセミナーでキャサリンさんが特に強調していたことは、「吃音があることで人に覚えてもらいやすい」ということでした。
聞き手であるNSAの職員のパメラ・メルツさんも吃音の当事者で、この話に言及しました。

「10年前の私なら、吃音のせいで話し手の記憶に残るのが良いとは絶対に思えませんでした。しかし今はいいと思っています。私の吃音はユニークで、自分を偽らず、多くの人が持っていないパワーだと思っています。」

「吃音を出すことは職場でのロールモデルになるということなのです。」

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キャサリンさんが話終わった後、パメラさんは自分自身の考えを熱を込めて語り始めました。職場で吃音を出すということは、ありのままの自分を出すということ。

自分から率先してそれを行うことは、他の同僚に対して自分を偽らないことや自分自身でいてもいいということ、仕事で自分の弱さを曝け出すことへのロールモデルになると語りました。

スムーズに仕事をするコツは吃音を話しておくこと

左上の女性がキャサリンさん、続いて右がパメラさん

長年同じ企業に勤め続けてきたキャサリンさんは参加者に対して1つのアドバイスをしました。
それは、周りに吃音について理解してもらうということ。そのために自分から吃音があることを伝えておくということでした。

事前に吃音について知らせておくことで吃音を真似されたり、吃音でイライラされることはなかったというキャサリンさん。むしろ、吃音で困難な状況に対応できていることに尊敬の念を向けられてきたと話しました。

キャサリンさんが吃音について職場で話しておくことの重要性を指摘したあと、彼女の話を聞いていた参加者達が職場で吃音を打ち明けた体験談を語り出しました。

幼稚園の先生をしている女性は長年職場で吃音について話していませんでしたが、最近自分の受け持ちの園児の前で自分の吃音を打ち明けたと言いました。女性が吃音だと打ち明けると園児達は「先生が吃音だったなんて知らなかった。」と驚いていたと言います。

その体験を通して女性は今後受け持ちの園児たちが吃音になっても大丈夫、先生のように吃音でもクールでいられることを教えられると感じ、自分が子ども達のロールモデルになれるような気がすると語りました。

最近、大学のスタッフとしてキャリアを始めた女性は、今まで自分の好きな仕事に就けなかったことに悩んでいたと言います。大学スタッフの面接で自分の吃音を打ち明けて採用が決まった時、吃音でも色々な仕事をすることができるということを自分が証明することができたと笑顔で語っていました。

つい昨日仕事を見つけたという男性は、吃音を打ち明けて不思議な出来事があったと語りました。新しい職場で自己紹介をした際に吃音について打ち明けたら、なんと同じチームに吃音を持っている人がいて早速仲間ができたということでした。

誰も知らない職場で偶然にも同じ境遇の人を見つけることができて、打ち明けてよかったと語っていました。

🖋編集後記🖋
私は吃音のせいで仕事で苦労してきたことが沢山あり、このセミナーのタイトル「吃音:職場でのアドバンテージ」を見たときに苦労話が絶えないだろうと思って参加しました。

しかし、セミナー中のコメント欄には「職場でこんなアドバンテージがあった」とポジティブなものが次々と出てきて驚きました。

参加者の話を聞くなかで、吃音は仕事にとってマイナスと考えていたことは、実は自分の見方次第だったのかと認識できたオンラインセミナーでした。(奥村)

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    arisa

    2歳の頃に吃音を発症した当事者です。
    吃音を持つ当事者とご家族が生きやすい社会を目指して、日々吃音の啓発活動に取り組んでいます。HAPPY FOXでは、吃音者として生活してきた経験から、少しでも楽に過ごせる方法をご紹介していきます。

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