【吃音で障害者手帳3級】病院での取り方や就職へのメリットを聞いた - HAPPY FOX

【吃音で障害者手帳3級】病院での取り方や就職へのメリットを聞いた

  1. 吃音での障害者手帳
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日本吃音協会ではこんな支援も!

・障害者手帳の取得支援
・就職
・転職支援

▼ 詳しくは公式LINEから
≫ https://linesupport.ecai.jp/optin/1?ecaiad=HyzgPcEF

今回は障害者手帳を取得した方の話を紹介させていただきます。

この記事を今読んでいる方は、自分自身やご家族に吃音があり、障害者手帳の取得を検討している人が多いのではないかと思います。

障害者手帳を取得することに対して、周りからポジティブなイメージを持っている人は少なく、取得する時に少し躊躇する人が多いのではないかと感じまうす。

そこで、今回は障害者手帳を取得した方の体験談をお話しいただきますので、ご自身の障害者手帳の取得の参考にしてください。

吃音で障害者手帳を取得したFさん

今回は、この記事で障害者であるFさんについて紹介します。

Fさんは自閉症スペクトラム障害(ASD)であり、精神障害者保健福祉手帳3級を取得しています。現在は一般枠採用の専門職としてご活躍されています。

今回の話を聞かせていただくと、Fさんからは以下のような言葉をいただきました。

精神障害者保健福祉手帳3級を取得したからといって、あまり大きな変化はないんですよ

障害者手帳の取得と言えば、自分の人生にとって非常に重要な決断だと感じる人も多いと思います。そんな人にとっては、Fさんの言葉には少し驚かれる方もいるかもしれません。

実際に、Fさんが障害者手帳を取得した経緯などを詳しく聞いていきます。

障害者手帳を取得したきっかけ

はじめに、精神障害者、保健福祉手帳三級を取得されたきっかけについて詳しくお話を聞きました。

まだまだ吃音での障害者手帳の取得というのは一般的ではありません。

そのため、そもそも障害者手帳を取得するためには、どのような行動をすればいいのかを知らない人も沢山いると思います。

まずは、どのように障害者手帳を取得したのか話していただいたので、障害者手帳の取得について参考にしてみてください。

職場での適応障害が手帳取得のきっかけに

精神障害者保健福祉手帳3級を取得したのは2年半前(2020年3~4月)です。「職場内でのハラスメント」によって適応障害を発症し、メンタルクリニックへ通院しはじめました。

適応障害の初診の時に、担当医から発達障害の専門医にご紹介をいただきました

発達障害の診断は難しいとされているのですが、私の場合は、自閉症スペクトラム症(ASD)の診断をすぐに受けました。その後、医師に精神障害者保健福祉手帳を取得したいことを伝え、無事に取得することができました。

※ 適応障害 : ある特定の状況や出来事(仕事・恋愛・人間関係・家庭・学校・病気など)が、その人にとって「とても辛い」「耐えがたい」とストレスを感じ、その結果「気分」や「行動面」に症状が現れ、健康的な生活ができていない状態になる症状。

もともとは吃音で、障害者手帳の取得を目的にして診察を受けたわけではないようでした。

職場内のハラスメントが原因で診察をされたのですが、診察の過程で発達障害の専門医の先生に診断をしていただき、障害者手帳の取得に至ったという経緯がありました。

発達障害の診断をうけた時の気持ち

次に、適応障害のため通院したはずが、発達障害の診断を受けたような形ではあると思うのですが、発達障害と診断された時は、どう感じたのかをお聞きしました。

昔から得意なところと苦手なところがはっきりとしているタイプだと自分自身で認識していました。そのため、「そうなのか?」などの驚きはありませんでした。むしろ、発達障害という診断に納得することができました。発達障害の診断が降りたため、担当医に精神障害者保健福祉手帳を取得したい旨を伝え、精神障害者保健福祉手帳を取得することができました。

障害者手帳を取得する葛藤は?

今回のFさんは発達障害の診断を受け、精神障害者保健福祉手帳を取得しました。障害者手帳を取得する際には、どのような心の葛藤があったのかお聞きしました。

そこまで大きな葛藤はありませんでした

まず、自分の周りに障害者手帳を取得している人がいないため、障害者手帳を取得するメリットやデメリット、制限などがよくわからず、ネットで調べるところからはじめました。

最近は障害者手帳を取得するメリット、デメリットなどはネットで調べることができます。ただ、どこまで信頼していいのかの判断がつきませんでした。

でも、障害者手帳はいつでも返還することができるため取得するようにしました。

Fさんが話してくれたように、障害者手帳を取得する際には、まずは障害者手帳についての情報収集をする必要があります。

障害者手帳についての情報収集が必要

それらの情報収集をした上で、手帳取得によるメリットやデメリットをしっかり把握して、どのように選択するかが大事になってくるということを話してくれました。

障害者手帳の取得を検討している場合、最終的な判断である障害者手帳を取得するかどうかということをすぐに判断しなければいけないと考える人もいるかもしれません。

しかし、判断をする前に、まずは障害者手帳を取得することによって自分自身がどのようなメリットを得られるか、そしてそれによって自分自身の生活がどのように変化するのかをしっかりと理解しておく必要があります。

障害者手帳を取得しても、一般雇用と障害者雇用は選べる

その次に、障害者手帳の取得による仕事への影響についてお聞きしました。

今回、障害者手帳の取得のきっかけとなったのは、職場でのハラスメントが原因でした。

また、障害者手帳の取得によるメリットの1つとして、障害者雇用ができることもあると思います。

そこで、障害者手帳を取得してからの転職活動において、どのような影響があったのかについても話を聞かせていただきました。

はい、障害者手帳を取得して転職活動をしました。また一般枠採用の専門職で働いています。私が専門にしている分野は、専門中の専門のような分野でして、障害者雇用でなくても仕事を見つけることができました。

障害者手帳を取得したからといって、障害者雇用で働かなくてはいけないというわけではありませんからね。特に、専門性が高い分野ですと、一般枠で雇用してもらえる可能性は高いのではないでしょうか。

職場で障害者手帳は知られる?

障害者手帳を取得して転職活動を始めて転職先が決まった時に、職場の人にどの程度、障害者手帳を持っているかどうか知っているかどうかが気になります。

この点は、障がい者手帳の取得と考えている人にとっては非常に重要な点であると思います。

障害者手帳という言葉には、全ての人がポジティブな意見を持っているわけではありません。そのため、障害者手帳を持っているだけで偏見がある可能性もあります。

そのためこのポイントも障害者手帳を取得する前に知っておく必要があります。

職場内では、数名だけが私が障害者手帳を持っているということを知っています。吃音に関しては、面接時に採用担当者に伝えました

実際に、職場の人の中では、例えば採用に関わる人事担当者や自分の上司などには、障害者手帳を取得していることは知っていると思いますが、ほとんどの人は知らないということでした。

精神障害者保健福祉手帳を取得したことによる変化

この記事をとうして、障害者手帳をどのように所属し、実際の転職活動にどのような影響があったのかを紹介しました。そして最後に障害者手帳を取得したことによって、えっと自分自身の生活の変化、生活や心境の変化がどの程度あったのかについてもここでお聞きしました。

私自身、精神障害者保健福祉手帳3級であり、障害者枠で就労しているわけではないから、障害者手帳を取得したメリット、デメリットはあまり実感していないというのが正直なところです。

障害者手帳を取得すると所得税控除があったり、さまざまな福祉サービスを受けることができます。今も通院していますので、毎月8000円ほどお薬代が発生しています。でも、福祉サービスへの申請はしていません

次回のFさんは障害者手帳を取得しましたが、実際には障害者雇用枠ではなく、一般雇用枠で採用されています。

そのため、仕事において障害者手帳を持っている方だということがあまり大きな影響を与えないと考えていたようですが、障害者手帳の取得によって所得控除によって、支払う税金の金額が少なくなるなど、恩恵を受けていることがわかります。

福祉サービスを利用しない理由

今回のFさんは、福祉サービスをあまり利用していないようでした。福祉サービスが利用できるのにもかかわらず、なぜ利用しなかったのかについてもお聞きしました。

今振り返ると、一般枠の専門職で働いているため、収入が安定しているというのが一番の要因だと思います。障害者手帳を取得すると、さまざまな福祉サービスを受けることができますが、受ける受けないも本人の自由意志ですからね。

障害者手帳を取得しても使うかどうかは別

今回、障害者手帳の取得やそれによる影響についてお話を聞かせていただき、とても参考になったと思います。

そして一番印象的だったのは、障害者手帳を取得したからといって、必ずしもその障害者手帳を使うという選択をしなくてもいいということです。

例えば、就職にあたっては、一般雇用枠や障害者雇用枠という二つの選択肢があります。

障害者手帳を取得することは、障害者雇用枠に限定されてしまうのではないかという不安を抱く人もいると思います。

しかし、今回お聞きした話のように、障害者手帳を持っていたとしても、一般雇用枠での採用をすることもあります。

また、福祉サービスを受ける権利を持っていることもありますが、それを使うかどうかは、最終的には自分自身の判断になります。障害者手帳を取得したからといって、必ずしもこうしなければならないという決まりはありません。

障害者手帳を取得することは、1つの権利であり、それを使うかどうかは、また自分自身の判断によって変わってくるということです。

日本吃音協会(SCW)

吃音への認知・理解はいまだに不足しており、 吃音を持つ人のなかには
「自分の人生は素晴らしい。幸せだ。」 と思えない人も少なくありません。
私たちは、SCW (Stuttering Change The World =吃音が世界を変える)を
活動スローガンとしてその輪を広げることで、言葉の病気に対しての理解が不足している 社会を変え、吃音を持つ仲間が 幸せに生きることができる 社会をつくっていきます。
*当事業の売上はすべて吃音啓発活動や社会貢献活動に使われます。

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