大人の吃音原因の心因性吃音とは?治療法についても解説 - HAPPY FOX

大人の吃音原因の心因性吃音とは?治療法についても解説

  1. 吃音症の知識
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本記事では、大人の吃音について、心因性吃音という種類に焦点を当て、その特徴や原因、治療法を解説します。

心因性吃音は、ストレスなどの心理的な要因によって引き起こされる吃音の一種であり、個人の社交生活や職業上のパフォーマンスに悪影響を与えることがあります。治療法には、認知行動療法、リラクゼーション技法、音声療法などがあります。また、発達性吃音との共通点や、ストレス軽減が有効な治療法であることも解説します。

心因性吃音の特徴

心因性吃音は、ストレスなどの心理的な要因によって引き起こされる吃音の一種です。

心因性吃音が発生すると、発声時に緊張や不安が強く現れることが多く、その結果、個人の社交生活や職業上のパフォーマンスに悪影響を与えることがあります。

ストレスは、心因性吃音の主な要因の一つであり、不安、うつ、睡眠障害など、多くの健康問題を引き起こす可能性があります。心因性吃音に対する治療法には、認知行動療法、リラクゼーション技法、および音声療法などがあります。

発達性吃音との共通点

心因性吃音と発達性吃音には、以下のような共通点があります。

吃音が出始める年齢が同じであることや、吃音の症状が似ていることが挙げられます。心因性吃音は、精神的ストレスや不安などが原因で起こることが多く、治療法も複雑であるとされています。

一方、発達性吃音は、自然に治癒することが多いとされていますが、治療によって改善することもできます。治療法には、スピーチセラピー、音声療法、薬物療法などがあります。

また、吃音が周囲の人々に与える影響も考慮する必要があります。周囲の人々が吃音に対して理解を示し、サポートを提供することが、患者の回復につながることが多いとされています。

心因性吃音の原因

心因性吃音の原因は、ストレスや心的外傷、パニック障害など、様々な心理的な要因が考えられます。

ストレスが強くかかる環境に置かれることが多い人、パフォーマンスの要求が高い職業に就いている人、トラウマやストレスを抱えている人などが、心因性吃音を発症する可能性があるとされています。

ストレスでの発症

ストレスが強い状況に置かれた際に、吃音の症状が現れることがあります。例えば、プレゼンテーションや面接など、人前で話す機会がある場合には、緊張や不安から吃音が出やすくなります。

ストレスが吃音に直接的に影響を与える原因は、ストレスが脳に与える影響にあります。ストレスを受けると、脳の視床下部が刺激され、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されます。ACTHは、副腎にストレスに対処するためにコルチゾールを分泌するように指示を出します。コルチゾールは、ストレスに対する身体の反応を制御する役割を持ちます。しかし、長期間ストレスにさらされると、コルチゾールの分泌が過剰になり、脳の神経系にダメージを与える可能性があるため、そのダメージが、吃音などの言語障害を引き起こす原因の一つとなります。

また、ストレスによって自律神経が乱れることも、吃音の原因となります。ストレスを受けると、交感神経が刺激され、副交感神経が抑制されます。交感神経が優位になることで、呼吸や心拍数、血圧などの身体的な反応が変化し、言語能力にも影響を与えることがあります。このようにして、ストレスが吃音の原因となることがあります。

心因性吃音の治療法

心因性吃音の治療法には、様々な方法があります。心理療法やカウンセリングによるストレス軽減、リラクゼーション法の習得、音声療法による発声トレーニングなどが挙げられます。

また、症状が軽度である場合には、発声練習や声の出し方の修正など、自己流での対処も可能です。これらの方法を継続的に行うことで、徐々に症状が改善される場合があります。ただし、重度の心因性吃音の場合には、専門家の治療を受けることが必要です。

心理療法やカウンセリング

心理療法やカウンセリングは、専門のプロフェッショナルによる、悩みや問題に直面している人々に対する、心理的な支援方法です。このような支援は、人々がより良い生活を送るために必要なことであり、人々が自分自身を理解することや、自分自身に対する感情的な問題を解決することを目的としています。心理療法やカウンセリングは、専門知識とスキルを必要とし、そのため、専門家の助けを求めることが重要です。

心理療法やカウンセリングは、悩みや問題の解決に焦点を当てることが多いですが、それだけではありません。例えば、人々が自分自身を理解することや、自分自身に対する感情的な問題を解決することを目的としています。また、セラピストとクライアントの信頼関係を築くことも重要です。心理療法やカウンセリングは、悩んでいる人々にとって有益な選択肢の一つであると言えますが、その効果は個人差があります。そのため、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

ストレス軽減が有効

心因性吃音の場合、症状はストレスによって悪化することが多く、それによって生活の質が低下することがあります。そのため、ストレス軽減が重要な治療法となります。ストレスを軽減することで、吃音の症状が改善される場合があります。

ストレスを軽減する方法は、個人によってさまざまです。例えば、ストレッチをしたり、深呼吸をすることでリラックスすることができます。また、ヨガやマインドフルネスなどの瞑想法を行うことも効果的です。

さらに、心因性吃音の治療には時間がかかることが多いため、患者さんは辛抱強く継続的な治療が必要となります。治療の過程で、患者さんと治療者が密にコミュニケーションをとり、治療方針を共有することが大切です。患者さんは、自分自身の状態を正直に伝え、治療者と協力して治療に取り組むことが重要です。治療が成功すると、患者さんは吃音の症状が改善され、より良い生活を送ることができます。

まとめ

本記事では、心因性吃音について、原因や特徴、治療法について解説しました。心因性吃音は、ストレスなどの心理的な要因によって引き起こされる吃音の一種であり、個人の社交生活や職業上のパフォーマンスに悪影響を与えることがあります。

治療法には、認知行動療法、リラクゼーション技法、音声療法などがあります。また、発達性吃音との共通点や、ストレス軽減が有効な治療法であることも解説しました。心因性吃音の原因や特徴、治療法について理解し、適切な治療を行うことが大切です。

藤本 浩士

日本吃音協会 代表理事
 
7歳から吃音を発症し、からかいやいじめを経験。今を生きる子ども達、生まれてくる子ども達が生きやすい世の中にする為、日本吃音協会を設立。
 
"吃音を持つ仲間が自分らしく幸せに生きられる社会を目指す"をモットーに、400名を超える吃音当事者を支援。
 
【 日本吃音協会での活動 】
・吃音についての正しい情報の提供
・吃音に対する社会の理解を深めるための啓発活動
・吃音当事者が気軽に相談できる環境の提供
吃音当事者や吃音の子どもの親御さんをサポートし、より多様な社会の実現のために活動中。
 
富山県出身、39歳。
家庭では、10才、8才、6才の子どもを持つイクメンパパとして奮闘中。

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