勇気をもって、人に頼ろう - HAPPY FOX

勇気をもって、人に頼ろう

  1. 吃音の治し方・克服方法・トレーニング
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 吃音で悩みがあると、人との関係にも少し苦手意識が感じやすくなるかもしれません。

 「吃音がでて、変に思われないかな…」「変な話し方って思われないかな…」という、周りから自分への矢印の評価。それとは逆の「注文に時間がかかって迷惑になってないかな」「自分がもっとスムーズに話せたら、もっと早く会議が終わったのでは…」という自分から周りへの矢印の意識。

 この2つの原因で、人間関係に対して、より敏感に、そして、おっくうになってしまいがちです。

 今回は、そんな人間関係のテーマについて考えてみたいと思っています。

「頼る」は悪で「自分でする」は正義なのか?

 さっき紹介したように吃音があると「人に頼る」ということを「人に迷惑をかけている」と感じてしまう人もいるかもしれません。

  • 料理を代わりに、注文してもらう
  • 電話を友達にしてもらう

 「料理の注文」や「電話をすること」は吃音者にとって、どちらも苦手なことですよね。

 もしかしたら、普通の人は普通にできることなのに「なんで自分はできないの?」と自己嫌悪するかもしれません。

 でも、合理的に考えると「苦手なことを、得意な人に頼る」ということは、社会ではごく一般的に行われています。

 むしろ、自分にできないことは人にしてもらう。逆に、他人が苦手なことを自分がする。というような、それぞれが得意なことを交換することで、より大きな価値が生まれます。

 逆に言えば、吃音があることで「人に頼れない」と思うことは、その時は「人に迷惑をかけずによかった」とホッとした感情になるかもしれません。

 しかし、もっと広い認識で考えると、苦手なことも自分でしてしまう。つまり、より大きな価値を生み出すチャンスを阻害している可能性が高いということです。

感謝して、より大きな価値を相手に与える意識をする

 「お互いが得意なことを交換する」

 この文章だけを読むと、当たり前じゃん!と感じるかもしれませんが、「注文してもらう」「電話してもらう」という例をみると、実行しにくい、もしくは、何か心にひっかかるものがあるかもしれません。

 では、スムーズに「得意なことを交換する」にはどんな理解・認識があればいいのだろうか。

 先ほどの例を同じように、一般論で考えてみましょう。

 例えば、会社。営業が得意なで、すぐに人間関係をつくれる人。逆に、経理や事務のような細かい作業が得意な、まじめな人。

 一概には決めつけはできないですが、印象としては、正反対の印象をもちますよね。でも、その分、お互いの得意なことに集中できれば、大きな成果を生み出すことができそうです。

 では、この時、それぞれがどのような認識があると「より大きな価値の交換」ができると思いますか?

 間違っても、「迷惑かけてるかなぁ…」なんて不安でビビりながら価値の交換はしていないと思います。おそらく、一番いい人間関係をつくれるのは、「感謝をして、もっと大きな価値の効果を続けること」です。

 おそらく、ここまでの話だと、ある程度の納得感をもってもらうことができると思います。

 では、吃音の場合はどうなのか?

 結論は同じだと思います。感謝をして、自分の得意なことでより大きな価値を交換する。これが吃音がある人にとってもその周りの友だちにとってもいい選択肢ではないでしょうか。

 代わりに電話をしてくれた。だから、友達の話をしっかり聞いて、少しでもスッキリしてもらう。

 こんな小さな価値の交換でも十分だと思いませんか。そして、より信頼できる人間関係を築いていると思いませんか?

勇気をもって「人に頼る」

 今まで「人に頼る」ということをしてこなかった人にとっては、人に頼ることに不安を感じます。

 「迷惑に思わないかな?」「嫌じゃないかな?」

 でも、立場を変えて考えてみると「人から頼られる」ということで、「自分は必要な存在なんだ」と自己重要感を感じた経験はある人も多いはず。

 もしくは、相手が本当に迷惑と思っている場合は、相手への感謝が足りていない可能性もあります。

 「人から頼られて、その依頼にこたえる。そしたら、すごく感謝された!」

 多くの人からすると、嬉しいことだと思います。でも、感謝をされないと依頼されただけ…と不安に感じるかもしれませんね。

 今まで「人に頼る」ということをしてこなかった人からすると、「人に頼る」というのは勇気がいること。では、初めは小さなことから勇気をもって「人に頼る」という経験をしてみませんか?

きっと、よりよい人間関係を築いているのではないでしょうか。

なおき

3歳の頃から吃音を発症。

日本吃音協会で同じ吃音者と出会い「同じ吃音者でも様々な意見や価値観の人がいる」と知りました。

吃音悩む人が少しでも少なくなればいいと思い、記事を作成しています。

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