吃音を自覚した中学2年生。人前で話す授業はこう乗り越えた! - HAPPY FOX

吃音を自覚した中学2年生。人前で話す授業はこう乗り越えた!

  1. 吃音の体験談
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皆さんは吃音について、いつ頃意識し始めましたか?私が吃音について意識し始めたのは中学2年生の頃でした。今回は、吃音症がどういうものなのか身に染みて体感した時の体験をお話していこうと思います。

中学2年生の時、吃音に気づいた。人と違うことが恥ずかしく相談できなかった。

中学2年生の時、吃音に気づいた。人と違うことが恥ずかしく相談できなかった。

中学校に入学した当初は吃音を気にせず、非吃音者と同じように学校生活を送っていました。その時までは言葉に詰まることもなく、発表することにも抵抗はありませんでした。

吃音をより意識するようになったのは、中学2年生からです。

しかし、吃音自体は小学3年生からありました。

小学生時代は、吃音を意識していなかったせいか、話しづらさを感じていませんでした。そのおかげで、悩むことがなかったのだと思います。

吃音をより意識するようになったのは、前述の通り中学2年生からです。

今よりは軽症でしたが、少し話しづらさを覚えていました。

私はサ行が言いづらく、サ行の言葉を言う時に「言葉が出ないかもしれない」と思うようになっていきました。

そのため、サ行をなるべく使わないように避けていました。

この当時は、まだ吃音症という言葉は知りませんでした。

しかし、私は周りの子と少し違う、話し方がおかしい、と思っていました。

一方で、少し言いづらいだけで深刻には思っていなかったため、先生や周りの子に相談していませんでした

周りが普通にできていることが、私だけできないということに疑問や羞恥心があったのかもしれません。相談すること自体が恥ずかしいことだとも思っていました。

また、相談しないことが正義であり、自分で解決しなければとも思っていました。

実際、このメディアで自分の体験談を語るのも最初は少し抵抗がありました。

それでも、世の中の1人でも多くの人に吃音症という病気を広めたい・認知してほしいという想いで体験談を書かせていただいています。

あの時、仮に誰かに相談していたら中学生の時に1人で悩んで苦しんだりせず、楽に学校生活を過ごせていたのでしょうか。

文を暗唱しないと終わらない英語の授業。吃音がバレないように最後まで教室に残った。

英文を先生に披露する英語の授業。

社会人になった今でも、鮮明に覚えていることがあります。

それは、中学生時代の英語の授業での出来事でした。

当時、私のクラスには30人の生徒がいました。その中で英語のレベル分けがあり、英語上級者と下級者に分かれて授業を受けることになりました。

15人の下級者は教室に残り、15人の上級者は別の教室で授業を受けるものです。

おこがましいですが、私は少し英語が得意だったため上級者クラスに選ばれました。

吃音とは関係ないことですが、上級者クラスに選ばれたときは英語の才能が認められた気がして嬉しかったです。

しかし、そのクラスで問題がありました。

上級者クラスの授業では、授業の最後に10行くらいの英文を暗記して先生の前で読むというものがありました。

英文を暗記して先生の前で披露して合格をもらえたら、その授業を終えることができるというシステムでした。

ここで問題なのは、英文を暗記することと、先生の前で披露しなければならないということです。

英文を暗記することは努力次第でどうにかなりました。しかし、先生に披露するということはクラスの皆の前でも話すということにもなります。

合格をもらえたら授業が終わるシステムなので、クラスメイトが全員合格した後に読めば、クラスには自分と先生だけしかいません

つまり、クラスメイトには聞かれることなく、英文を披露することができるということです。

吃っても、吃音について指摘しなかった先生や友達に感謝。

吃っても、吃音について指摘しなかった先生や友達に感謝。

ある日、仲の良い友達が、私の番が終わることを待ってくれていたことがありました。

友達の前で、言いたくないと思ったこともありましたが、言わないと授業が終わりません。

吃る覚悟をして、英文を言うことを決意しました。

しかし、実際言ってみると、先生や友達も吃音について気にした様子はなく、最後まで言うことができました。

私はこの日、吃音について指摘しなかった先生や友達に感謝しました。

もしここで、心ない言葉や指摘をされていたら、より吃音について考えることが多くなっていたかと思います。

そして、吃ることへのトラウマ意識が高まっていたと思います。

いつもという訳ではないですが、その授業ではなるべく英文を覚えることに時間がかかっているフリをして、最後に読むようにしていました。

私はこんな工夫をして英語の授業を乗り越えることができました。

最後まで読んで頂きありがとうございます。次回、高校生の体験記事でお会いしましょう!

さようなら!

Yuu

Yuu

大阪出身。小学生のときに吃音が出始めました。大人になった今でも吃音がありますが、自分なりに向き合ってきました。主に人生で起こった吃音に関わる出来事を執筆しています。

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