声を揃えて発表することで吃音が出ても恥ずかしくなかった卒業式 - HAPPY FOX

声を揃えて発表することで吃音が出ても恥ずかしくなかった卒業式

  1. 吃音の体験談
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吃音当事者の中には卒業式が苦手だったという人がいるかもしれません。学校によって、卒業生が1人づつ話す機会を与えられるからです。私の中学では、卒業生が話す機会があったものの、別の方法で行っていたので助かった経験があります。どんな方法で行っていたかを今回お話したいと思います。

卒業式で1人ずつ挨拶することへの不安。

卒業式で1人ずつ挨拶することへの恐怖。
写真はイメージです。

吃音を抱えていると、人前で話すことに苦手意識を感じることがあります。父兄や在校生や来賓のお客様が集う卒業式ともなれば、なおさら緊張して、人前で話すことが困難になります。

学校によっては、卒業証書を受け取る前に檀上で1人ずつ挨拶をすることになっていたり、クラスごとに決まった文章を1人ずつ順番に読み上げていったりするところもあるようです。

中学生時代、吃音が酷かった私は言葉に詰まると長い間が空いてしまうことが悩みでした。

もし、卒業式で言葉に詰まってしまったら、会場は騒然となるでしょう。当時、人前で吃ることが怖かった私にとって、想像しただけで胃がキリキリ痛くなるようなことでした。

クラスごとに声を揃えて挨拶することで、吃音を気にせず言うことが出来た!

クラスごとに声を揃えて
写真はイメージです。

中学3年生になり、いよいよ卒業式の準備をすることになりました。卒業式の予行練習は1日では終わらず、数日間かけて行われました。

いよいよ終盤の卒業生挨拶の練習になったとき、私は驚きました。

台本には1人づつセリフが割り当てられていると思っていたのですが、クラスごとに声を揃えて言う方法だったのです。

ほかの吃音当事者もそうかもしれませんが、声を揃えると吃らず話せることがあります。また、もし吃音が出たとしても他の人の声にかき消されて目立ちにくいです。

私は台本を読んで、その方法をとってくれた先生に心から感謝しました。

吃音が出ても、クラスメイトの声にかき消されて目立つ心配がなかった。

吃音が出ても、クラスメイトの声にかき消されて目立つ心配がなかった。
写真はイメージです。

卒業式当日は吃音が出て恥をかく心配がないことを知っていたので、落ち着いた気持ちで臨むことができました

そして本番、私はクラス全員と一緒に卒業生の挨拶を読み上げました。所々、苦手な音があって吃音が出ましたが、他の生徒の声にかき消されて目立たなかったと思います。

声を揃えて読み上げる方法のおかげで、予期不安で頭がいっぱいになることはなく、中学生活で楽しかったことや辛かったことに、しみじみ思いを馳せることができました。

中学生生活は吃音を指摘され、からかわれたり、マネされたり、酷いことをされたりしましたが、最後にこのような終わり方で中学生生活の幕を下ろせたことは本当に良かったと思いました。

今、吃音の生徒を受け持っている先生へ

今、吃音の生徒を受け持っている先生へ
写真はイメージです。

もし、この体験談をお読みになっているあなたが学校の先生なら、きっと言葉が出づらい生徒がクラスにいることでしょう。

どうやって吃音を持つ生徒に対処したらいいか分からない場合は、生徒本人の意向を聞いたうえで、他の生徒と声を揃えて発表することを提案してみたらいかがでしょうか?

ここで大切なことは、吃音を持つ子供だけを特別扱いしないことです。吃音を持つ子だけ他の生徒と声を揃えて発表するようにすると、かえって吃音が目立ってしまうからです。

声を揃えて発表するときは、上記の卒業式の挨拶のようにクラス全体で同じルールを取り入れることが大切です。

例えば、朝の会・帰りの会のセリフはクラス一律で2人1組で声を揃えて言うという仕組みを作れば、吃音当事者の生徒の吃音を上手くカモフラージュさせることができます。

私がこの方法を知ったときは、学生生活を終えてずっと年月が経った時でした。もし、この方法を知っていれば中学時代に辛い経験をすることが少なかっただろうと思います。

今の子供たちに同じ思いをさせたくありません。どうか、吃音を持つ子供を特別扱いすることなく、クラス全体で話しやすい環境を整えていただければ幸いです。

arisa

2歳の頃に吃音を発症した当事者です。
吃音を持つ当事者とご家族が生きやすい社会を目指して、日々吃音の啓発活動に取り組んでいます。HAPPY FOXでは、吃音者として生活してきた経験から、少しでも楽に過ごせる方法をご紹介していきます。

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