【必読】吃音の悩みを克服するとはどういうことなのか? - HAPPY FOX

【必読】吃音の悩みを克服するとはどういうことなのか?

  1. 吃音の体験談
  2. 25 view

この記事は約4分で読むことができます。

Twitterを見ていると、吃音の悩みが消えることなんてない、吃音の不安で押しつぶされそうで辛い、吃る恐怖で死にたくなる等のツイートを拝見します。

吃音で苦しい・吃音が不安と感じるのは、今現在吃音で悩まない人も一度は通った道。

本記事では、吃音の悩みを克服するとはどういうことなのか? というテーマで執筆しました。※吃音の症状は出ます。あくまでも吃音で悩むことがなくなった1人の人間の体験談ですので、情報の精査はご自身で行ってください。

吃音の悩みを克服するとはどういうこと?

吃音の悩みを克服するとはどういうこと?
写真はイメージです。

結論からいいますと、吃音の悩みを克服するとは、次に吃ったらどうしよう、朝礼で吃音が出ないか心配、次いつ吃音が出るかが心配で眠ることができないというように、吃音症の不安や悩みで思考や行動が振り回されることなく、自分らしく歩める状態です。(と私は定義しています。)

例えば、吃音症だけど吃音で不安にならずやりたかった営業職についてバリバリ営業をしていたり、吃音で不安にならず、やりたかった職につけていたり、レストランで注文するときに吃るけれど注文したいものを注文することができたりすることです。

つまり、人生を歩む中で吃音症に振り回されず、少しは悩むかもしれないけど、上を向いて行動することができているようなことです。

吃音を克服すると聞くと、吃音が治っていると捉えがちです。しかし、実際には吃音の悩みを乗り越えるという意味で使われることが多いです。

吃音が治ることには越したことはないでしょう。しかし、吃音症を治すことは非常に難しい。

そのため、私自身は吃音症を治すのではなく、吃音症の悩みをコントロールする手法を訓練して、生きやすさを獲得しました。

私自身が吃音の治療ではなく、悩み克服を目指した理由

、悩み克服を目指した理由
写真はイメージです。

吃音症へ向き合うには、2つのアプローチ方法があります。(これも個人的な意見です。)

1つ目は、病院への通院、言葉の教室、言語聴覚士とのトレーニングを通して、吃音症の治療を行う。

2つ目は、吃音症に対するアプローチをするのではなく、マインドフルネス、ワーク、自己啓発、カウンセリング、心のケアを通して、悩まない体質を作る。

私自身、幼い頃は病院に行ったり、言葉の教室に通ったり、カイロプラティクなどの予防医学に近い分野のアプローチで吃音症の治療を行っていたりしました。

しかし、治療行為を行えば行うほど「なんで、吃音が良くならないの?」と変な不安が膨らんでいく現象に直面したのです。

頭痛が続いて、病院で受診したら原因不明だと言われると余計に不安が大きくなりますよね。それと似たような感覚でした。 (吃音症を治すことへのアプローチを否定しているのではなく、私自身が医療機関に通うことで治すことへの執着が強くなってしんどくなっただけです。)

そこで、大学に入学してからはバイトをしてお金をため、いろんな自己啓発セミナーや勉強会に参加し、訓練を重ね、それを経て吃音の症状はあまり変わらないけど、吃音症を含む悩みが減っていっていることに気がつきました。

吃音症の症状はさほど変わっていません。それなのに、吃音症や他のことで悩むことが極端に減ったのです。

どちらのアプローチがいいとか悪いとかの話ではなく、吃音症と向き合う上でいろんな選択肢があるということ認識し、自分にあった選択肢を自ら選択することが大切です。

吃音に対しての受け皿は多い方がいいと思います。特に吃音は。 (たまたま、治療行為を行うと私自身が悩みで押しつぶされそうになったので、方向転換したところ悩みが極端に減って生きやすくなっただけの話です。治療行為が向いている人もいるでしょう)

吃音の悩みが減ってからの生活の変化

吃音の悩みが減ってからの生活の変化
写真はイメージです。

吃音で悩むことが極端に減ってからは、もちろん吃りますが、お店での注文を率先的に行ったり、自分から話しかけたり、電話で予約をする場面でも不安にならずできるようになりました。

今は吃るという現象は起こりますが、吃っていることにすら意識がいかない状態になっています。

多くの吃音当事者は「あ、吃りそう。どうしよう」というように予期不安をよく経験すると思います。

しかし、 今の私の場合は「あれ、さっき吃ったよな」と予期不安を経験するのではなく、吃ったことに後で気づく。予期不安で辛い思いをしていた自分からは想像もできないような現象が自分自身に起こっています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

北田

吃音歴16年。トルコ、ポーランドでの研究留学を経て、英語塾・進学塾を地元で創業。塾経営と家庭教師の派遣業や複数のプロジェクトに参画する傍ら、NPO法人日本吃音協会(SCW)でも活動中。

記事一覧

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。